大型まき網漁船・漁獲能力抑制を求めてOPRT決議

OPRTは、5月26日開催した通常総会で日本鰹鮪漁業協同組合連合会から提出された決議(下記)を
満場一致で採択した。 OPRTは、今後決議を広く関係国際機関等に訴えてゆくことにしている。


決議全文


大型まき網漁船・漁獲能力抑制に関するOPRT決議 (2005年5月26日採択)

刺身まぐろの生産・貿易・流通・消費に関わる世界の業界・団体から成るOPRTは、

1. 責任あるまぐろはえ縄漁業の推進と、世界のまぐろ資源の持続的利用というOPRTの目的に鑑み、
   
2. 関連するまぐろ資源が、依然として世界的に悪化を続けている状況を憂慮し、
   
3. 漁獲能力管理のための食糧農業機関(FAO)の国際行動計画が、その目標と原則の中で、「過剰漁獲能力問題に直面している国および地域の漁業組織は、漁獲能力が長期的に持続可能な結果を損なう場合、影響を受けている漁業に対して、漁獲能力を減らす努力をする」よう求めていることを想起し、
   
4. 2003年8月、世界まぐろはえ縄漁業会議において共同宣言が採択され、参加者が「グローバルかつ持続的ベースで、まぐろはえ縄漁業の漁獲能力を制限するため、各々が、また、共同で、効果的な措置を講じる」ことに合意する一方、「大型まぐろまき網漁船の隻数および漁獲能力の急激な増加に対し懸念を表明し」たことを想起し、
   
5. OPRT傘下の関係まぐろはえ縄業界は、この宣言に呼応して又その以前から、趣旨に見合う努力を積み重ねてきたのに対し、大型まぐろまき網漁業は、その伸張をとどめることなく、隻数を増加し続けた状況に鑑み、
   
6. 特に、中西部太平洋において、関連まぐろ資源の状況を踏まえ、漁獲努力量・漁獲能力の拡大の抑制を求めた決議が、1999年、2003年、二回に亘って採択されたにもかかわらず、大型まき網漁業は増勢、大型化、効率化とともに、一部ではFOC船化をも進め、過剰能力の状況を更に一層押し進めた経緯に鑑み、
   
7. まき網漁業のこのような歯止めのない拡大は、小型のまぐろを多獲する同漁業の性格も相俟って、同じまぐろ資源を利用するはえ縄漁業の持続に重大な悪影響を与える恐れのあることについて深刻な懸念があることを考慮し、

以下、決議する。

1. FAO、関連地域まぐろ漁業管理機関、関連漁業当局、関連まぐろまき網漁業界に対して、グローバルかつ持続的ベースで大型まぐろまき網漁船の隻数および漁獲能力を管理・制限する制度を可及的速やかに策定するよう要請する。
   
2. 特に、隻数が急激に増加し緊急を要する中西部太平洋においては、中西部太平洋まぐろ機関が、大型まぐろまき網漁船の隻数削減を確保する措置を早急に講じることを要請する。
   
3. 過剰なまき網漁獲能力の地域間の移転を防ぐため、各地域機関、漁業当局間の協力の推進を要請する。
   
脚注)

本決議は、まき網漁業に対する制限を実施する場合、その制限の範囲内において地域間の格差および 発展途上国の事情と利益が配慮されることを否定するものではない。



                                                       以上
OPRT通信 (平成17年 5月 31日)

 

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