延縄が評価され始めている−巻網に比べクリーン 三宅眞氏指摘

 OPRTのセミナー「マグロ資源の持続的利用・過剰漁獲能力解決への道―延縄と巻網の立場は?」が6月23日東京で開催され、FAO/マグロ漁獲能力問題専門委員の三宅眞氏が講演「巻網に比べ延縄はクリーン。
延縄が拡大すれば持続的な最大利益が増える」と次のように述べました。
1. 延縄と巻網を比較した場合、延縄のマイナス点は操業コストが高いということだけ。プラス面は、幼魚を獲らない、魚種の選択が可能、魚のサイズも選択できる、捕獲魚の平均体重が大きい、そして何といっても環境に対してクリーンということだ。FAD(人工集魚装置・浮魚礁)に集まる魚群を巻いて獲る巻網は、魚種、サイズを問わない無差別漁業で、資源涸渇につながるので規制が必要だ。国際的にも延縄に対する評価が高まりつつある。
2. 台湾の研究者が「東太平洋マグロ漁業での延縄と巻網の経済的損得」というレポートを発表している。この中で巻網の漁獲量を1トン減らせば延縄によるメバチの漁獲量が3.85トン増えると試算している。そしてこれによる巻網の経済的損失が1,510ドルに対し延縄での利益が3万6,878ドル上乗せされると指摘している。
3. 延縄は刺身用の高級マグロを主として獲り、巻網は缶詰用のマグロを注意深く獲るようにすれば、双方の役割がはっきりし、マグロ資源の保存にはプラスになる。巻網規制の風が吹き始めたが、これは延縄にとっては追い風だ。
(NEWS『海の幸』No.71より転載)

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OPRT通信 (平成22年 7月20日)

 

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